2023年12月19日
- 経営・財務
浮間工場のバイオ原薬製造棟「UK3」改造工事の実施を決定 生産能力増強と脱フロンに向け、総額200億円規模の設備投資
- 生産能力を約3倍に増強することで、TOP I 2030で実現を目指す「R&Dアウトプット倍増」と「グローバル品毎年上市」を支える自社供給基盤を強化
- 中期環境目標2030で掲げるフロンゼロ達成に向けて、各種設備更新を実施
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、グループ会社である中外製薬工業株式会社[本社:東京、代表取締役社長:田熊 晋也]の浮間工場(東京都北区)において、第III相臨床試験から初期商用までのバイオ原薬の製造を担うバイオ原薬製造棟「UK3」の生産能力増強と脱フロンに向けた設備投資の実施を本日決定しましたので、お知らせいたします。本投資は、成長戦略TOP I 2030の目標達成に不可欠な自社供給基盤を一層強固にするものです。
独自の抗体エンジニアリング技術を強みとする当社の開発品・医薬品は、複雑な構造を持つ製造難度の高い抗体が多くを占めます。自社で迅速かつ十分な供給を果たすため、臨床開発から初期商用生産まで一貫した供給基盤を構築すべく、積極的な設備投資を進めてきました。加えて、当社が掲げる成長戦略TOP I 2030のもと、研究所から生み出される開発品・医薬品の増加が見込まれ、更なる自社供給キャパシティの拡大と効率化が必要となります。
今般の設備投資は、近年技術革新が進む高産生化への対応等によりUK3の生産能力を約3倍に増強し、バイオ原薬の供給スピード・フレキシビリティを向上させることで、自社創製品の高速上市に貢献します。あわせて、環境対策として脱フロンを実現する各種設備更新も行うことで、中期環境目標2030で掲げるフロンゼロ*の達成に向けた取り組みを推進します。生産能力の増強と環境対策はいずれも当社の成長戦略において重要な施策であり、同時に実施することで工事による製造停止期間の短縮を図ります。
*2020年比でフロン類使用量の100%削減
代表取締役社長CEOの奥田 修は、「当社は2030年に向けて『R&Dアウトプット倍増』と『グローバル品毎年上市』というチャレンジングな目標を掲げています。この目標の達成に向けては、当社独自の創薬技術から得られるアウトプット増大を製造面から支える強固な自社供給基盤が不可欠です」と述べるとともに、「世界のロールモデルを目指す中外製薬においては、生産能力の増強とともに、環境対策の一層の推進も欠かせません。中期環境目標2030の策定以前に設計されたUK3における脱フロンは、グループ全体としてのフロン類削減目標達成に寄与します。UK3の本改造工事により、環境への配慮と患者さんへの供給の両面でサステナブルな製造設備を実現し、患者さんにいち早く画期的な医薬品をお届けできるよう中外製薬グループ一丸となって取り組んでまいります」と語っています。
【浮間事業所の概要】
- 1. 所在地
- 東京都北区浮間 5-5-1
- 2. 敷地面積
- 54,958 m2
- 3. 業務内容
- 医薬品の製造プロセス研究、治験薬及び医薬品の製造
【バイオ原薬製造棟(UK3)改造工事計画】
- 1. 総投資額
- 203億円
- 2. 棟内工事開始
- 2026年5月
- 3. 製造再開
- 2027年6月
【UK3外観写真】
【抗体原薬製造体制イメージ(治験薬製造~初期商用生産)】
【抗体原薬製造設備の概要】
事業所 | 製造棟 | ターゲット | 培養槽 | 特徴 |
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浮間 | UK1、UK2 | 商用・治験薬製造 小スケール |
2,000L×4基 シングルユース |
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UK3 | 商用・治験薬製造 大~中スケール |
6,000L×6基 ステンレスタンク |
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UK4 (2024年1月稼働予定) |
治験薬製造 小スケール |
2,000L×2基 シングルユース |
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宇都宮 | UT1 | 商用生産 大スケール |
10,000L×2基 ステンレスタンク |
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UT3 (2026年10月稼働予定) |
商用・治験薬製造 小スケール |
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以上
本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部
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- mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
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