中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2023年04月27日

  • 経営・財務

2023年12月期第1四半期連結決算

  • Core売上収益3,122億円(+16.3%)、Core営業利益1,054億円(+6.6%)
  • 自社創製のクロバリマブ、ネモリズマブがそれぞれ第III相臨床試験の主要評価項目を達成。自社創製の早期プロジェクトも着実に進展

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、本日、2023年12月期第1四半期連結決算について発表しました。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「第1四半期は、新製品や主力品が順調に伸長し、Coreベースでは増収増益のスタートを切ることができました。製商品売上高は国内、海外ともに増収でした。国内は、新製品ポライビー®やバビースモ®、主力品ヘムライブラ®やテセントリク®の伸長が寄与したほか、ロナプリーブ®の2022年度契約分の政府納入に加え、海外は主力品が増収となりました。研究開発では、自社創製のクロバリマブが第III相臨床試験の主要評価項目を達成し、本年上期に日米欧において申請予定です。加えて、自社創製の早期プロジェクトSAIL66が新たに開発パイプライン入りしたほか、イノベーション創出の拠点となる『中外ライフサイエンスパーク横浜』が4月に全面稼働を開始するなど、今後の成長を支える基盤が着実に進展しています。第2四半期以降はCOVID-19関連治療薬による貢献が一巡するものの、自社グローバル品と国内新製品・主力品の売上は堅調であり、中長期の成長を担うプロジェクトは順調に進捗しています。引き続き、ヘルスケア産業のトップイノベーターを目指し、革新的な新薬を患者さんにお届けできるよう邁進してまいります」と語っています。

<2023年12月期第1四半期業績概要>

 2023年12月期第1四半期の業績(Coreベース)は、売上収益、営業利益とも増収増益となりました。

 売上収益は、製商品売上高が前年同期比約2割増加し、その他の売上収益の約2割減を上回り、全体として16.3%の増収でした。国内製商品売上高は、約2割の増収でした。オンコロジー領域は、アバスチン®、ハーセプチン®等の成熟品が後発品や薬価改定の影響を受けたものの、新製品ポライビーが大きく伸長したことに加え、主力品テセントリクなどが寄与し、前年比で増加しました。スペシャリティ領域は、新製品バビースモ、エブリスディ®の市場浸透やロナプリーブの政府納入に加え、主力品ヘムライブラ、エンスプリング®などが寄与し、約3割の増収でした。海外製商品売上高は、約2割の増収でした。アレセンサ®が3倍を超える大幅増となったほか、アクテムラ®も堅調に推移しました。その他の売上収益は、ヘムライブラの知的財産権に関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入が増加した一方、初期出荷分に関するロイヤルティ収入の終了を主因として約2割減でした。なお、Non-Core事項を含むIFRSベースの売上収益は、前年同期のアレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの和解契約締結による一時金収入に関する単発的な影響により、減少しています。

 製商品原価率は、製品別売上構成比の変化および為替影響等により、前年同期比で4.8%ポイント上昇し、51.8%でした。研究開発費は中外ライフサイエンスパーク横浜の稼働を含む創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展により増加し、販売費及び一般管理費は諸経費等が減少しました。その他の営業収益(費用)は、有形固定資産の売却益等が発生し13億円の収益となりました。これらの結果、Core営業利益は1,054億円(+6.6%)でした。

<研究開発の状況>

 研究開発活動も順調に進捗しています。中長期的な利益成長に貢献する自社創製プロジェクトでは、抗補体C5リサイクリング抗体クロバリマブの発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に対する国際共同第III相臨床試験において主要評価項目を達成し、本年上期に日米欧での申請を予定しています。クロバリマブについては新たにループス腎炎を対象とした第I相臨床試験も海外で開始されたほか、GYM329については既に開発中の疾患に加えて顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)に対する第II相臨床試験が開始され、自社創製品の複数疾患同時開発が進捗しています。さらに、独自の抗体エンジニアリング技術を適用した新規抗体プロジェクトSAIL66が固形がんを対象に新たに臨床開発段階に入りました。抗IL-31受容体A抗体ネモリズマブについては、中等度から重度のアトピー性皮膚炎に対する二つの第III相臨床試験において主要評価項目を達成したことが海外導出先のガルデルマ社より発表されました。ロシュからの導入品では眼科製品バビースモが網膜色素線条に対して、抗CD20抗体ガザイバが小児特発性ネフローゼ症候群に対して新たに後期臨床開発を開始しています。

 4月には従来の富士御殿場研究所および鎌倉研究所を統合した新研究拠点「中外ライフサイエンスパーク横浜」が全面稼働を開始し、イノベーション創出に向け創薬研究を一層推進してまいります。

2023年12月期第1四半期実績

(億円)2023年
第1四半期
2022年
1四半期
前年同期比
連結損益(Core実績)
 売上収益 3,122 2,684 +16.3%
  製商品売上高 2,915 2,427 +20.1%
  その他の売上収益* 207 257 △19.5%
 営業利益 1,054 989 +6.6%
 四半期利益 784 706 +11.0%
連結損益(IFRS実績**)
 売上収益 3,122 3,603 △13.3%
 営業利益 983 1,870 △47.4%
 四半期利益 735 1,318 △44.2%

*「ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入」から「その他の売上収益」へ名称を変更しました

**2022年IFRS実績には、アレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの間において締結した和解契約に関わる収入等907億円など、当社が管理する経常的業績(Coreベース)から除外している項目が含まれています

<製商品売上高の内訳>

(億円)2023年
第1四半期
2022年
第1四半期
前年同期比
製商品売上高2,9152,427+20.1%
 国内 1,927 1,617 +19.2%
  オンコロジー領域 600 584 +2.7%
  スペシャリティ領域 1,327 1,032 +28.6%
 海外 988 810 +22.0%

【研究開発活動の進展】(2023年2月3日~2023年4月27日)

2023 Q1 R&D Progress

Core実績について

 当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

 

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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