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2022年06月20日
- 医薬品
- 研究開発
ノイトロジンおよびアバスチン、公知申請に基づく承認事項の一部変更承認を取得
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、遺伝子組換えヒトG-CSF製剤「ノイトロジン®」[一般名:レノグラスチム(遺伝子組換え)]および抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン®」[一般名:ベバシズマブ(遺伝子組換え)]について、公知申請に基づく承認事項の一部変更承認を厚生労働省より取得したことをお知らせいたします。
ノイトロジンおよびアバスチンは、2021年12月20日に開催された「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において検討が行われ、それぞれ「再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法」、「卵巣癌 10 mg/kg 2週間間隔投与」の用法・用量ついて、医学薬学上公知であると判断されました。その後、2022年2月4日開催の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において事前評価が行われ、公知申請を行って差支えないとされたことから、中外製薬は2月10日に公知申請による承認申請を行い、今回の承認取得に至りました。ノイトロジンの適応追加については、日本血液学会および日本小児血液・がん学会より、アバスチンの用法・用量の追加については、日本婦人科腫瘍学会および日本産科婦人科学会より、それぞれ開発の要望がありました。
急性骨髄性白血病は、未熟な血液細胞ががん化することにより正常な造血機能が阻害され、感染症や貧血など様々な症状を引き起こす血液腫瘍の一種です1。再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対しての医療ニーズは高く、治療選択肢の充実が求められています。フルダラビンやシタラビン等の抗悪性腫瘍剤とノイトロジンを併用するFLAG+IDA療法は海外の診療ガイドラインに記載され、治療選択肢の一つとして位置付けられています2。
卵巣がんは、卵巣原発の表層上皮性・間質性悪性腫瘍です。進行した初発卵巣がんでは、Stage IIIの5年生存率は49.6%、Stage IVでは31.8%との報告3があり再発することも多く4、初回治療、再発治療ともに選択肢の充実が求められています。白金製剤耐性再発卵巣がんに対する治療では、化学療法単剤とアバスチン(10mg/kg 2週間隔投与)の併用療法が国内外のガイドラインにより標準治療の一つに位置付けられており、海外では承認されています5。なお、アバスチンの卵巣癌に対する適応については、15 mg/kg 3週間間隔投与の用法・用量にて2013年11月に厚生労働省より承認を取得しています。
電子化された添付文書情報 ※今回追加部分のみ記載
● ノイトロジン
効能又は効果:再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法
● アバスチン(下線部の用法・用量を追加)
用法及び用量:〈卵巣癌〉 他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回 10 mg/kg(体重)を2週間間隔又は 1 回 15 mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静脈内注射する。なお、患者の状態により投与間隔は適宜延長すること。
上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。
[出典]
- 造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版補訂版
- 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書 フィルグラスチム(遺伝子組換え)及びレノグラスチム(遺伝子組換え) 再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法 https://www.pmda.go.jp/files/000245194.pdf (インターネット、2022年6月確認)
- 日本産科婦人科学会婦人科腫瘍委員会報告 第60回治療年報(2012年治療開始例) http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=71/5/071050725.pdf (インターネット、2022年6月確認)
- FIGO cancer report 2021 update https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/ijgo.13878 (インターネット、2022年6月確認)
- 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書 ベバシズマブ(遺伝子組換え) 卵巣癌 10 mg/kg 2 週間間隔投与追加 https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000885289.pdf (インターネット、2022年6月確認)
以上
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