中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2020年02月21日

抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン®」 後天性血栓性血小板減少性紫斑病に対する適応追加の承認取得について

全薬工業株式会社
中外製薬株式会社

 全薬工業株式会社(本社:東京、代表取締役社長:橋本 弘一)および中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:小坂 達朗)は、両社で共同販売を行っている抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン®点滴静注100 mg、同500 mg」[一般名:リツキシマブ(遺伝子組換え)](以下、リツキサン)について、本日、「後天性血栓性血小板減少性紫斑病」に対する適応追加の製造販売承認を、全薬工業が厚生労働省より取得したことをお知らせいたします。

 リツキサンは2019529日に開催された医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において、後天性血栓性血小板減少性紫斑病に対する適応の追加について公知申請に該当すると評価され、薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会(201981日開催)においても公知申請を認める判断がなされました。なお、今回の適応追加については、一般社団法人日本血液学会より開発の要望がありました。

 血栓性血小板減少性紫斑病(TTPthrombotic thrombocytopenic purpura)は、生体内高分子の切断酵素であるADAMTS13a disintegrin-like and metalloprotease with thrombospondin type 1 motif 13)の活性低下により血小板凝集が促進され、各臓器で血栓症(脳梗塞、心筋梗塞等)を合併する疾患です。TTPは、ADAMTS13遺伝子異常による先天性TTPと、ADAMTS13に対する自己抗体産生による後天性TTPに分類されます。リツキサンは、後天性TTPに対する治療の第一選択である血漿交換療法を施行しても無効な場合、または早期に再発した場合に考慮される選択肢の一つとして、国内外のガイドラインに記載されています1, 2)国内では、TTPは年間約500人が発症すると推計されています3)TTP95%は後天性TTPとの報告があり4)、国内の後天性TTPの患者総数は450人未満と推定されます。

 全薬工業および中外製薬は、後天性血栓性血小板減少性紫斑病に対する治療にリツキサンが貢献できるよう、より一層の協力体制で取り組んでまいります。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

出典

  1. 松本雅則, . 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)診療ガイド2017. 臨床血液. 2017; 58(4): 271-281
  2. Scully M, et al. Guidelines on the diagnosis and management of thrombotic thrombocytopenic purpura and other thrombotic microangiopathies. British Journal of Haematology. 2012; 158(3): 323-335
  3. 難病情報センター. Available from: https://www.nanbyou.or.jp/. Accessed February 2020
  4. 森下英理子. 細血管障害性溶血性貧血の診断と治療. 臨床血液. 2015; 56(7): 795-806

本件に関するお問い合わせ先

全薬工業株式会社
Tel: 03-3946-1111(代表)

中外製薬株式会社
広報IR部
メディアリレーションズグループ
Tel: 03-3273-0881
インベスターリレーションズグループ
Tel: 03-3273-0554

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