2018年09月27日
中外製薬とイーライリリー・アンド・カンパニーによるGLP-1受容体作動薬「OWL833」に関するライセンスの締結について
-本契約によりリリーの持つ業界を代表する糖尿病ポートフォリオを強化-
-中外創製の経口GLP-1受容体作動薬が、第I相臨床試験をまもなく開始-
中外製薬株式会社
イーライリリー・アンド・カンパニー
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:小坂 達朗、以下、中外製薬)とイーライリリー・アンド・カンパニー(本社:米国・インディアナポリス、社長 CEO:デイビッド・A・リックス、以下、リリー)は中外製薬の非ペプチド型経口GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬であるOWL833に関するライセンス契約を締結したことを発表しました。OWL833は2型糖尿病の治療薬として中外製薬により創製され、今後、リリーにより第I相臨床試験が開始される予定です。
本契約により、リリーはOWL833に関する全世界の開発権および販売権を取得します。中外製薬はリリーより5,000万米ドルの契約一時金を受け取り、今後の開発の進捗度合いに応じて追加の支払いを受け取ることになります。また、上市成功後には、中外製薬はさらに売上額に応じたロイヤルティを受け取ります。
リリーシニアバイスプレジデントおよびリリー・リサーチ・ラボラトリーズプレジデントのダニエル・スコフロンスキーは「糖尿病治療のグローバルリーダーとして、リリーは糖尿病患者さんのために次世代治療薬の開発に取り組んでいます」と語っており、「今回、中外製薬からもたらされた素晴らしい新たな挑戦は、糖尿病患者さんの転帰を改善するための大きな一歩となり得ます」と述べています。
中外製薬上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長の伊東 康は「糖尿病治療において世界をリードするリリーとOWL833のライセンス契約を締結できたことを大変嬉しく思います」と語っており、「OWL833は非ペプチド型経口GLP-1受容体作動薬のカテゴリーにおいてベストインクラスを目指しており、今後リリーによる臨床開発によって同剤の価値がさらに高められ、糖尿病患者さんに貢献するものと信じています」と述べています。
本契約による中外製薬の2018年12月期業績予想の変更はありません。
本契約は米国会計基準(GAAP)に基づいたリリーの業績および業績予想に反映されることになりますが、通常の取引完了条件を満たすことが条件となります。本契約による、2018年度のリリーの非GAAPによる1株当たり利益(EPS)予想に変更が生じることはありません。
本取引の実行は、競争当局の承認等を条件とする可能性があります。
中外製薬について
中外製薬は、医療用医薬品に特化し東京に本社を置く、バイオ医薬品をリードする研究開発型の東京証券市場一部上場の製薬企業であり、ロシュ・グループの重要メンバーとして、国内外で積極的な医療用医薬品の研究開発活動を展開しています。特に「がん」領域を中心に、アンメット・メディカルニーズを満たす革新的な医薬品の創製に取り組んでいます。
国内では、御殿場、鎌倉の研究拠点が連携して創薬研究活動を行う一方、浮間では工業化技術の研究を行っています。海外では、シンガポールに拠点を置く中外ファーマボディ・リサーチが革新的な抗体創製技術を駆使し新規抗体医薬品の創製に特化した研究を行っています。また、米国と欧州では、中外ファーマ・ユー・エス・エー、中外ファーマ・ヨーロッパが臨床開発活動を行っています。2017年の連結売上高は5,342億円、営業利益は1,032億円(Coreベース)でした。
中外製薬に関するさらに詳しい情報はhttps://www.chugai-pharm.co.jp/をご覧下さい。
イーライリリー・アンド・カンパニーの糖尿病事業について
イーライリリー・アンド・カンパニーは1923年に世界で初めてインスリン製剤を開発して以来、糖尿病ケアの分野において常に世界をリードしてきました。現在も、糖尿病をもつ人々やケアを行う人々の様々なニーズに応えることで、この伝統を築いています。研究開発や事業提携、拡大し続ける幅広い医薬品ポートフォリオ、そして、医薬品からサポートプログラムをはじめとする実質的なソリューションを提供し続けることを通じて、世界中の糖尿病をもつ人々の生活の改善に努めます。詳細はウェブサイトwww.lillydiabetes.comをご覧いただくか、ツイッターであれば@LillyDiabetesを、フェイスブックであればLillyDiabetesUSをフォローしてください。
イーライリリー・アンド・カンパニーについて
イーライリリー社は、世界中の人々の生活をより良いものにするためにケアと創薬を結び付けるヘルスケアにおける世界的なリーダーです。イーライリリー社は、1世紀以上前に、真のニーズを満たす高品質の医薬品を創造することに全力を尽くした1人の男性によって設立され、今日でもすべての業務においてその使命に忠実であり続けています。世界中で、イーライリリー社の従業員は、それを必要とする人々の人生を変えるような医薬品を開発し届けるため、病気についての理解と管理を向上させるため、そして慈善活動とボランティア活動を通じて地域社会に利益を還元するために働いています。イーライリリー社の詳細についてはwww.lilly.comおよびwww.lilly.com/newsroom/social-channelsをご覧ください。
イーライリリー・アンド・カンパニーによる将来の見通しに関する記述についての注意事項
本プレスリリースには、中外製薬の治験薬であるOWL833のリリーへのライセンス供与による利益に関する(1995年米国民事訴訟改革法の定義による)将来の見通しに関する記述が含まれます。これは現時点でのリリーの見解を表すものですが、このような事業の多くと同様に、取り決めの実行と医薬品開発には実質的なリスクと不確実性が伴います。とりわけ、当該分子が想定期限内に承認されるか否か、また新薬候補が商業的に成功するかどうかなど、リリーがこの取り決めから期待される利益を実現する保証はありません。これに関する詳しい説明やその他のリスクおよび不確実性については、リリーが米国証券取引委員会に提出した直近のForm 10-KおよびForm 10-Qをご覧ください。法による定めのない限り、本プレスリリースの日付以降に発生した出来事を反映するために将来の見通しに関する記述を改訂する義務をリリーは負わないものとします。
以上
本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社
広報IR部メディアリレーションズグループ
Tel: 03-3273-0881
E-mail: pr@chugai-pharm.co.jp
広報IR部インベスターリレーションズグループ
Tel: 03-3273-0554
E-mail: ir@chugai-pharm.co.jp
イーライリリー・アンド・カンパニー
Lilly Media
Scott MacGregor
Tel: +317-440-4699
E-mail: jsmacgregor@lilly.com
Lilly investors
Kevin Hern
Tel: +317-277-1838
E-mail: hern_kevin_r@lilly.com