中外製薬株式会社（本社：東京、代表取締役会長 CEO：永山 治）は、世界経済フォーラム年次総会（ダボス会議）において、世界の大手医薬品企業22社が、低所得国および低中所得国における非感染症疾患増加の対策を目的に立ち上げたグローバルなイニシアティブ「Access Accelerated（アクセス・アクセレレイテッド）」へ参画することをお知らせいたします。

非感染性疾患による死亡件数のおよそ80％が発生している低所得国や低中所得国を始め、非感染性疾患は極めて危機的状況に陥っています。Access Acceleratedでは、世界銀行グループおよび国際対がん連合（UICC: Union for International Cancer Control）と連携し、2030年までに非感染性疾患による早期死亡件数の3分の1を減少させるという、国連の持続可能な開発目標（SDG：Sustainable Development Goal）の達成に向けて取り組むことを目標としています。

中外製薬 代表取締役会長 CEOの永山 治は、「中外製薬は、革新的な医薬品を世界の患者さんや医療コミュニティにお届けすることを使命としています。低所得国および低中所得国において医薬品へのアクセスを確保することは、持続的な労働人口の健康改善につながる、非常に重要な課題と捉えています」と述べるとともに「中外製薬は、2014年に公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金（GHIT Fund）への参画を表明しています。Access Acceleratedへの参加により、開発途上国の医療と健康への取り組みを拡充してまいります」と語っています。

本イニシアティブでは、各企業がグローバルヘルス分野で長期的に投資していくことに加え、非感染性疾患の予防、治療およびケアにおける様々な障壁に対処していきます。また、ボストン大学からの外部専門家の支援を得て、進捗確認、効果測定、継続的な報告のための枠組みを構築し、これらの取り組みを評価していきます。

また、世界銀行グループと連携し、資金調達、規制及びケア提供に関する国家レベルの障壁に対処するための解決策を探ります。さらに、世界銀行グループでは、非感染性疾患に関する改善効果を向上させるため、いくつかの国を選択してプライマリ・ケアの試験的事業を行っていきます。

詳細については、accessaccelerated.orgをご覧ください。

アクセス・アクセレレイテッド（Access Accelerated）について
Access Acceleratedは、非感染性疾患ケアの改善に重点を置いたマルチステイクホルダーによる初めてのイニシアティブです。20社以上の医薬品企業で構成されるほか、世界銀行や国際対がん連合（UICC）などのパートナーと連携し、低所得国や低中所得国における非感染性疾患の医薬品アクセスを巡る様々な障壁の克服を支援していきます。Access Acceleratedは、マルチステイクホルダーによる対話を支援し、非感染性疾患の予防、診断、治療を改善するために現地での取り組みを実施していきます。

加盟企業及び団体は、アステラス製薬、アルミラル、イーライリリー、エーザイ、MSD、欧州製薬団体連合会（EFPIA）、グラクソ・スミスクライン、国際製薬団体連合会（IFPMA）、サノフィ、塩野義製薬、ジョンソン・エンド・ジョンソン、大日本住友製薬、セルジーン、第一三共、武田薬品工業、中外製薬、日本製薬工業協会（JPMA）、ノバルティス、バイエル、ファイザー、ブリストル・マイヤーズ スクイブ、米国研究製薬工業協会（PhRMA）、メナリーニ、メルクセローノ、ロシュ、ユーシービーとなります。また、本イニシアティブ事務局は国際製薬団体連合会（IFPMA）が担います。

非感染性疾患（Non-Communicable Diseases: NCDs）について
がん、心臓血管病、慢性呼吸器疾患、糖尿病および精神疾患を含む非感染性疾患は世界の主要な死因であり、既に感染症と闘っている世界の国・地域において二重に負担を強いる要因となっています。

ご参考）
アクセス・アクセレレイテッド（Access Accelerated）グローバルリリース（和訳）
https://www.chugai-pharm.co.jp/security/170118jGlobalAAPressRelease.pdf

以上