2016年04月13日

FDAはロシュ社の免疫チェックポイント阻害剤atezolizumabによる
特定のタイプの肺がんの治療を優先審査に指定

【参考資料】

当参考資料は、F. ホフマン・ラ・ロシュが2016年4月11日(スイス現地時間)に発表した英文プレスリリースを、戦略的アライアンスを締結している中外製薬が翻訳版として、皆様に提供させていただくものです。
従いまして、日本国内と状況が異なる場合があること、また、正式言語が英語であるため、表現や内容につきましては英文リリースが優先されますことをご留意ください。
英文プレスリリースは、下記URLよりご参照ください。
http://www.roche.com/media/store/releases/med-cor-2016-04-11.htm

Atezolizumab(RG7446)について

  • 国内では、非小細胞肺がんを対象とした第II相国際共同治験ならびに第III相国際共同治験、非小細胞肺がんの術後補助療法の第III相国際共同治験、膀胱がんを対象とした第III相国際共同治験、筋層浸潤膀胱がんの術後補助療法の第III相国際共同治験、および腎細胞がんを対象とした第III相国際共同治験に参加しています。

2016年4月11日 バーゼル発

ロシュ社は本日、米国食品医薬品局(FDA)で承認された診断薬によりPD-L1(programmed death ligand-1)の発現を確認し、白金製剤を含む化学療法施行中または施行後に病勢進行を認めた局所進行または転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんへのatezolizumab(抗PD-L1抗体;MPDL3280A)の投与について、FDAが生物学的製剤承認申請(BLA)を受理するとともに優先審査に指定したことを発表しました。

ロシュ社の最高医学責任者兼国際開発責任者のSandra Horning博士は、「既治療の進行肺がんの患者さんにおけるatezolizumabの臨床試験において、PD-L1の発現は患者さんが薬剤にどれだけ反応するかと相関しました」と述べるとともに、「バイオマーカーとしてのPD-L1の検討目的は、atezolizumab単剤で、最も恩恵を受ける可能性のある患者さんを特定することです」と語っています。

Atezolizumabは2015年2月に、標準治療(白金製剤ベースの化学療法、EGFR遺伝子変異陽性またはALK陽性肺がんに対しては適切な分子標的療法)を施行中または施行後に病勢が進行したPD-L1陽性NSCLC患者さんの治療について、FDAより画期的治療薬に指定されました。画期的治療薬指定は、重篤または生命を脅かす疾患の治療を目的とした薬剤の開発と審査の促進を目指しており、FDAが可能な限り早く承認することで患者さんの薬剤へのアクセスが可能となるよう計画されたものです。AtezolizumabのBLA提出は、第II相臨床試験であるBIRCH試験を含む臨床試験成績に基づいており、FDAは2016年10月19日までに承認の判断を行う予定です。コンパニオン診断薬としてRoche Tissue Diagnosticsが開発した免疫組織化学(IHC)診断薬の製造販売前申請(PMA)もFDAで審査中です。

これは、atezolizumabで二つ目のBLA受理と優先審査指定になります。白金製剤ベースの化学療法施行中または施行後に病勢進行を認めた(転移例)、または白金製剤ベースの化学療法による術前または術後補助化学療法を行い12ヵ月以内に病勢進行を認めた局所進行または転移性尿路上皮がん患者さんへのatezolizumabの投与について、FDAがBLAを受理するとともに優先審査に指定したことを、ロシュ社は3月15日に発表しました。Atezolizumabでは、その他にも多くのがん種で臨床試験が行われています。

BIRCH試験について

BIRCH試験は、多施設共同非盲検シングルアームの第II相国際共同治験であり、PD-L1が発現した局所進行または転移性NSCLC患者さん667名を対象としてatezolizumabの有効性および安全性を検討した試験です。PD-L1の発現は、腫瘍細胞および腫瘍浸潤免疫細胞での発現の有無を、ロシュ社の診断薬部門が開発中のSP142抗体をベースとしたIHCにより評価しました。試験に組み込まれた患者さんは、3週間毎にatezolizumab 1,200mgを静脈内投与されました。試験の主要評価項目は、RECIST v1.1を用いた独立評価委員会判定による奏効率でした。副次的評価項目には、奏効期間、全生存期間、無増悪生存期間、および安全性が含まれています。

非小細胞肺がんについて

肺がんは、世界中でがんによる死亡原因の第1位となっています。毎年、159万人が肺がんで死亡しており、これは世界中で毎日4,350人以上が死亡していることを意味しています。肺がんは主に、NSCLCと小細胞肺がんの二つのタイプに分けることができます。NSCLCは最も患者さんの数が多く、全ての肺がんの中で85%を占めています。

Atezolizumabについて

Atezolizumabは、PD-L1と呼ばれるタンパク質に結合するように設計された開発中のモノクローナル抗体です。Atezolizumabは、腫瘍細胞または腫瘍浸潤免疫細胞上に発現しているPD-L1に直接結合するように設計されており、PD-L1とPD-1およびB7.1レセプターの結合を阻害します。PD-L1の阻害により、atezolizumabはT細胞を活性化させます。Atezolizumabは正常細胞にも作用する可能性があります。

個別化がん免疫療法について

個別化がん免疫療法(PCI)の目的は、特定のニーズに合わせた治療選択肢を個々の患者さんに提供することです。ロシュ社のPCI研究と開発プログラムには20種類以上の研究段階の候補品があり、そのうち8種類で臨床試験を行っています。これら全ての試験で、どのような患者さんが我々の薬剤の適切な対象となり得るかを評価するため、バイオマーカーの前向きな検討を実施しています。Atezolizumabの場合、PCIはRoche Tissue Diagnosticsで開発したSP142抗体を用い、PD-L1発現をIHC診断で行っています。バイオマーカーとしてのPD-L1の検討目的は、atezolizumab単剤療法で臨床的な恩恵を受ける可能性が高い患者さん、あるいは、atezolizumabと他剤を併用することでより恩恵を受ける可能性のある患者さんを特定することであり、これまで以上の効果を患者さんに提供する治療戦略を提示するものとなります。Atezolizumabを様々な化学療法と併用した際の有用性は、PD-L1の発現レベルに関係なく幅広いがん種で新たな治療選択肢を患者さんに提供する可能性があります。

PCIは、ロシュ社が個別化医療において広範な責務を果たすための重要な要素になります。50年以上にわたり、ロシュ社は、がん領域における治療法の刷新を目標として医薬品の開発を行ってきました。今日、我々は人の免疫システムががんを攻撃することを活用する革新的な治療オプションの研究開発に一層の投資を行っています。

ロシュ社について

ロシュ社は、人々の生活をより良くする最先端のサイエンスに基づいた医薬品ならびに診断薬の世界的なパイオニアです。

ロシュ社は、がん、免疫疾患、感染症、眼科および中枢神経系疾患において他社と一線を画した薬剤を保有する世界最大のバイオテクノロジー企業です。さらに、体外診断薬とがんの組織学的診断において世界のリーダーであり、糖尿病管理分野も牽引しています。ロシュ社は、医薬品事業と診断薬事業の双方を傘下に持つという大きな強みにより、個々の患者さんに合った最適な治療を目指すパーソナライズド・ヘルスケア(PHC)のリーダーであり続けています。

ロシュ社は1896年の創立以来、疾患の予防、診断そして治療において、より優れた方法を探求し続けることで、持続的に社会へ貢献しています。世界保健機関(WHO)が策定した必須医薬品リストには、人の生命を救うための抗生物質、抗マラリア薬および抗がん剤など、ロシュ社が創製した29の薬剤が記載されています。また、Dow Jones Sustainability Indexの「医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス企業」部門において、ロシュ社は7年連続で持続可能性のリーダーに選出されています。

ロシュ社はスイス・バーゼルに本社を置き、2015年では世界100カ国以上で約91,700人の社員を擁しています。ロシュ・グループは2015年に研究開発費として93億スイスフランの投資を行っており、売上は481億スイスフランでした。ジェネンテック社(米国)は、100%子会社としてロシュ・グループのメンバーとなっています。また、ロシュ社は中外製薬(日本)の株式の過半数を保有する株主です。さらに詳しい情報はwww.roche.comをご覧ください。

本プレスリリースに使用された商標等はすべて法律で保護されています。

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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