がん白血病ってどんな病気?

監修:金沢大学医学部血液内科
教授 宮本 敏浩 先生

白血病は「血液のがん」といわれ、骨(ほね)の内部で血液をつくるときに細胞(さいぼう)のコピーミスがおこり、異常(いじょう)な細胞である「白血病細胞」が増えるがん。正常な血液が急に減り、貧血や出血、熱が出るなどの症状(しょうじょう)がおこる。くすりで長期間治療(ちりょう)する。子どもがかかるがんの中で最も多い。

  • 正常な血液のはたらき

    骨の内部で、赤血球、白血球、血小板などの血液がつくられる。

    • 赤血球:酸素を肺(はい)から全身に運ぶ
    • 白血球:体の中の病原体をやっつける
    • 血小板:血管の傷口(きずぐち)をふさぐ
    血液の図
  • 白血病は正常な血液が減少

    異常な細胞(白血病細胞)が増え、正常な血液が減る。

    血液の図
  • 症状は、貧血、出血、発熱

    白血病になると正常な血液が減少し、さまざまな症状がでる。

    • 赤血球の減少
      すぐに息切れがする、疲れやすい
    • 白血球の減少
      感染症(かんせんしょう)にかかりやすい、発熱しやすい
    • 血小板の減少
      鼻血がでやすい、あざになりやすい
  • くすりが正常な細胞を攻撃することも

    がんのくすりが、かみの毛やつめ、口の中の細胞を攻撃(こうげき)するとぬけ毛や爪の変色や変形、口内炎(こうないえん)になる。治療が終われば、元に戻る。

  • 長期間の治療生活

    • 何か月も入院して治療
    • 病院内の学校で勉強
    • 退院(たいいん)後は通院しながら通学
    通学のイラスト
  • 子どもに多い、白血病

    • 子どものがんの中でもっとも多い
    • 病気の進行が速い
    • 早く見つけて治療することが大事