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2018年12月19日
サトラリズマブ 視神経脊髄炎関連疾患に対する第III相国際共同治験で単剤投与試験でも主要評価項目を達成
-サトラリズマブ単剤投与により再発リスクを有意に減少-
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:小坂 達朗)は、承認された治療薬のない疾患である視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD:Neuromyelitis Optica Spectrum Disorder)を対象として開発中のヒト化抗IL-6受容体リサイクリング抗体サトラリズマブ(開発コード:SA237)について、単剤投与による第III相国際共同治験SAkuraStar試験(NCT02073279)において、主要評価項目を達成したことをお知らせいたします。主要評価項目は、二重盲検期間における治験実施計画書に規定された初回再発までの期間であり、サトラリズマブの定期投与によりプラセボ群と比較し再発リスクの統計学的に有意な減少が確認されました。また、本剤の安全性はこれまでに認められている安全性プロファイルと同様でした。SAkuraStar試験の詳細な結果は、今後開催される医学会にて発表される予定です。
上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長の伊東 康は、「既に発表されたベースライン治療に対する上乗せ投与試験の成績に続き、サトラリズマブが単剤でもNMOSDの患者さんにおける有用性を示すことが確認されたことを喜ばしく思います」と述べるとともに、「NMOSDの患者さんに一日も早く新しい治療選択肢をご提供できるよう、今後の申請に向け準備を進めていきます」と語っています。
SAkuraStar試験
概要:
NMOSDを対象として、サトラリズマブを投与した際の有効性および安全性を評価した多施設共同第III相ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験
二重盲検期間における治験実施計画書に規定された初回再発(独立委員会により判定)までの期間
<主な副次的評価項目>
疼痛用Visual Analogue Scale(VAS)スコア
Functional Assessment of Chronic Illness Therapy(FACIT)疲労尺度スコア
試験デザイン:
- 18~74歳の男女約90例をランダム化
- 患者を2:1の割合で2群のいずれかに無作為に割り付け、サトラリズマブ(120mg)またはプラセボを0、2および4週目、その後は4週間隔で皮下投与する。
- 二重盲検期間は、治験実施計画書規定の再発の総数が44件に達した時点、または最終症例の登録後1.5年経過した時点で終了する。二重盲検期間終了後は、非盲検継続投与期間に移行し、両群ともサトラリズマブにより治療を継続することができる。
- 視神経脊髄炎(NMO:Neuromyelitis Optica)またはNMOSDの診断基準(それぞれ2006年、2007年に提唱)に合致した患者を組み入れる。ただしNMOSDの症例は抗アクアポリン4(AQP4:aquaporin-4)抗体陽性を対象とする。
【参考情報】
サトラリズマブの視神経脊髄炎関連疾患に対する第III相国際共同治験の成績を欧州多発性硬化症学会(ECTRIMS)2018で発表(2018年10月15日発表ニュースリリース)
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20181015120001_772.html
以上
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