中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2023年10月24日

  • 経営・財務

2023年12月期第3四半期連結決算

  • Core売上収益8,376億円(+14.8%)、Core営業利益3,405億円(+13.9%)
  • クロバリマブの米国での発作性夜間ヘモグロビン尿症に対する承認申請受理、アレセンサのALK陽性早期非小細胞肺がん術後補助療法を対象とした第III相試験における主要評価項目達成、エンスプリングの新たな適応症での第III相試験開始など、後期開発を中心に自社創製品の研究開発活動も着実に進展

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、本日、2023年12月期第3四半期連結決算について発表しました。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「第3四半期は、上期に続きCoreベースで増収増益となりました。国内では、ポライビー®やバビースモ®など新製品が順調に伸長し、海外では主力品ヘムライブラ®、アレセンサ®の2桁超の増加が寄与し、国内外とも増収となりました。研究開発では、後期開発を中心に自社創製品が着実に進展しました。クロバリマブの発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)に対する承認申請が米国で受理されました。また、アレセンサが早期非小細胞肺がんの術後補助療法を対象とした国際共同第III相試験において主要評価項目を達成したほか、エンスプリングは5つ目の疾患となる甲状腺眼症(TED)を対象に国際共同第III相試験を開始し、複数疾患での同時開発が進んでいます。引き続き、革新的な新薬を患者さんにいち早くお届けすべく、イノベーションの創出に邁進してまいります」と語っています。

<2023年12月期 1-9月Core業績概要>

 2023年12月期第3四半期累計業績(Coreベース)は、第2四半期に引き続き、前年同期比で増収増益となりました。

 売上収益は、国内外における製商品売上高およびその他の売上収益ともに伸長し、前年同期比で全体として約15%の増収でした。うち国内製商品売上高は、約1割の増収でした。オンコロジー領域はアバスチン®、ハーセプチン®等の成熟品が後発品や薬価改定の影響を受けた一方、新製品ポライビーの順調な市場浸透や主力品テセントリクの伸長が寄与し、前年比で約3%の増収でした。スペシャリティ領域は、新製品では眼科領域のバビースモや神経疾患領域のエブリスディ、主力品では血友病治療薬のヘムライブラ、神経疾患領域のエンスプリングの伸長が寄与したことに加え、第1四半期のCOVID-19治療薬ロナプリーブの政府納入により、約2割の増収となりました。海外製商品売上高は、ヘムライブラおよびアレセンサの輸出が堅調に増加し、約2割の増収でした。その他の売上収益は、ヘムライブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入等の増加を主因として約13%増加しました。なお、Non-Core事項を含むIFRSベースの売上収益は、前年同期のアレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの和解契約締結による一時金収入に関する単発的な影響により、減少しています。

 製商品原価率は、為替影響等により、前年同期比で2.4%ポイント上昇し、43.1%でした。研究開発費は中外ライフサイエンスパーク横浜の全面稼働を含む創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展により増加、販売費及び一般管理費は諸経費等を主因として増加しました。その他の営業収益(費用)は、製品譲渡に係る収益や有形固定資産の売却益等により、163億円の収益となりました。これらの結果、Core営業利益は3,405億円(+13.9%)となりました。

<研究開発の状況> 

 研究開発活動も順調に進捗しています。自社創製品では、アクテムラが悪性腫瘍治療に伴うサイトカイン放出症候群を対象に適応追加の承認を取得しました。クロバリマブはPNHに対する米国食品医薬品局(FDA)への承認申請が受理され、アレセンサは早期非小細胞がんを対象とした国際共同第III相試験において主要評価項目を達成しALK阻害剤として初めて術後補助療法における有効性を示すなど、後期開発段階の各プロジェクトが進展しました。エンスプリングは、新たに眼科領域のTEDを対象に国際共同第III相試験を開始し、現在4つの疾患を対象に同時開発が進んでいます。ロシュからの導入品については、HER2陽性乳がんの標準治療であるパージェタとハーセプチン(いずれも静脈注射製剤)の配合皮下注製剤であるフェスゴ®が、HER2陽性乳がんおよび大腸がんの治療薬として日本で承認を取得しました。また、固形がんを対象として新たな免疫チェックポイント阻害剤tobemstomig(RG6139)がパイプライン入りしました。

【2023年12月期 1-9月実績】

(億円)2023年
1-9月
2022年
1-9月
前年同期比
連結損益(Core実績)
 売上収益 8,376 7,293 +14.8%
  製商品売上高 7,421 6,447 +15.1%
  その他の売上収益 955 846 +12.9%
 営業利益 3,405 2,990 +13.9%
 四半期利益 2,503 2,130 +17.5%
連結損益(IFRS実績*)
 売上収益 8,376 8,212 +2.0%
 営業利益 3,176 3,838 △17.2%
 四半期利益 2,343 2,719 △13.8%

*2022年IFRS実績には、アレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの間において締結した和解契約に関わる収入等907億円など、当社が管理する経常的業績(Coreベース)から除外している項目が含まれています

<製商品売上高の内訳>

(億円)2023年
1-9月
2022年
1-9月
前年同期比
製商品売上高7,4216,447+15.1%
 国内 4,292 3,876 +10.7%
  オンコロジー領域 1,914 1,865 +2.6%
  スペシャリティ領域 2,379 2,010 +18.4%
 海外 3,129 2,571 +21.7%

オンコロジー領域(国内) 売上上位5品目

(億円)2023年
1-9月
2022年
1-9月
前年同期比
 テセントリク 479 439 +9.1%
 アバスチン 382 509 25.0%
 ポライビー 255 91 +180.2%
 パージェタ 246 235 +4.7%
 アレセンサ 220 209 +5.3%

スペシャリティ領域(国内) 売上上位5品目

(億円)2023年
1-9月
2022年
1-9月
前年同期比
 ロナプリーブ* 812 608 +33.6%
 ヘムライブラ 405 352 +15.1%
 アクテムラ 322 312 +3.2%
 エンスプリング 169 115 +47.0%
 バビースモ 108 32 +237.5%

*ロナプリーブは薬価未収載です

【研究開発活動の進展】(2023年7月28日~2023年10月24日)

2023 Q3 R&D Progress

Core実績について

 当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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