中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。

2023年07月27日

  • 経営・財務

2023年12月期第2四半期連結決算

  • Core売上収益5,797億円(+15.0%)、Core営業利益2,320億円(+15.2%)
  • 自社創製品クロバリマブの発作性夜間ヘモグロビン尿症を対象とした承認申請を日米欧で実施。同じく自社創製品ネモリズマブは導出先のマルホ社が、日本における結節性痒疹と小児のアトピー性皮膚炎に伴うそう痒に対する承認申請を実施
  • コーポレートベンチャーキャピタルの設立を発表。中外製薬の強みと外部技術の融合により、創薬エンジンの加速を目指す

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、本日、2023年12月期第2四半期連結決算について発表しました。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「第2四半期は、第1四半期に続きCoreベースで増収増益となりました。国内外の製商品売上高、その他の売上収益ともに増収でした。製商品売上高は、国内における新製品ポライビー®やバビースモ®、エブリスディ®、主力品ヘムライブラ®やエンスプリング®、テセントリク®の伸長、第1四半期のロナプリーブ®の政府納入、海外における主力品アレセンサ®、ヘムライブラ®の伸長が寄与し、全体として増収となりました。研究開発では、自社創製のクロバリマブの承認申請を日米欧にて行いました。加えて、自社創製プロジェクトROSE12が新たに開発パイプライン入りしたほか、さらなる創薬エンジンの加速に向けコーポレートベンチャーキャピタルの設立決定を発表しました。COVID-19関連治療薬による収益への貢献は一巡しましたが、基盤ビジネスは盤石であり、引き続きイノベーションの創出に向けて挑戦を続けてまいります」と語っています。

<2023年12月期 1-6月Core業績概要>

 2023年12月期第2四半期累計業績(Coreベース)は、第1四半期に引き続き、前年同期比で増収増益となりました。

 売上収益は、国内外における製商品売上高およびその他の売上収益ともに伸長し、全体として15%の増収でした。国内製商品売上高は、約15%の増収でした。オンコロジー領域はアバスチン®、ハーセプチン®等の成熟品が後発品や薬価改定の影響を受けた一方、新製品ポライビーの順調な市場浸透に加え、主力品テセントリクが寄与し、前年比で約3%増加しました。スペシャリティ領域は、新製品バビースモ、エブリスディや主力品ヘムライブラ、エンスプリングの伸長が寄与したほか、第1四半期のロナプリーブの政府納入により、24%増加しました。海外製商品売上高は、17%の増収でした。アレセンサが前年比2倍増となったほか、ヘムライブラも堅調に推移しました。その他の売上収益は、マイルストン収入の増加を主因として約11%増加しました。なお、Non-Core事項を含むIFRSベースの売上収益は、前年同期のアレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの和解契約締結による一時金収入に関する単発的な影響により、減少しています。

 製商品原価率は、為替影響等により、前年同期比で3.5%ポイント上昇し、46.3%でした。研究開発費は中外ライフサイエンスパーク横浜の全面稼働を含む創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展により増加し、販売費及び一般管理費は前年同期並みとなりました。その他の営業収益(費用)は、製品譲渡に係る収益や有形固定資産の売却益等により、162億円の収益となりました。これらの結果、Core営業利益は2,320億円(+15.2%)でした。

<研究開発の状況> 

 研究開発活動も順調に進捗しています。自社創製品では、抗補体C5リサイクリング抗体クロバリマブについて、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)を対象に中国に次いで日米欧での承認申請を行いました。また、抗IL-31受容体A抗体ネモリズマブについては国内導出先のマルホ社が結節性痒疹と小児のアトピー性皮膚炎に伴うそう痒に対し適応拡大の承認申請を行いました。さらに、独自の抗体エンジニアリング技術を適用した、二つ目のスイッチ抗体TMプロジェクトであるROSE12が固形がんを対象に臨床開発段階に入るなど、中長期の利益成長を牽引する自社創製品の研究開発が着実に進展しています。ロシュからの導入品では、非感染性ぶどう膜炎に伴う黄斑浮腫を対象に抗IL-6抗体RG6179が新たに眼科領域の開発品としてパイプラインエントリーしています。

 6月には革新的新薬の創出に繋がる創薬標的、創薬技術およびデジタル技術に対し投資活動を行うコーポレートベンチャーキャピタル「Chugai Venture Fund, LLC」の設立決定を発表しました。創薬スタートアップ企業を主な対象とし、総額200百万米ドルの枠内で投資を行うことに加えて、投資先への技術アドバイス支援や当社とのパートナリングを推進します。投資先との共創により、中外製薬の強みと外部技術を融合し、当社の創薬エンジンのさらなる加速を目指します。

【2023年12月期 1-6月実績】

(億円)2023年
1-6月
2022年
1-6月
前年同期比
連結損益(Core実績)
 売上収益 5,797 5,040 +15.0%
  製商品売上高 5,230 4,528 +15.5%
  その他の売上収益 566 512 +10.5%
 営業利益 2,320 2,014 +15.2%
 四半期利益 1,714 1,447 +18.5%
連結損益(IFRS実績*)
 売上収益 5,797 5,959 △2.7%
 営業利益 2,109 2,869 △26.5%
 四半期利益 1,567 2,042 △23.3%

*2022年IFRS実績には、アレクシオン ファーマスーティカルズ インコーポレーテッドとの間において締結した和解契約に関わる収入等907億円など、当社が管理する経常的業績(Coreベース)から除外している項目が含まれています

<製商品売上高の内訳>

(億円)2023年
1-6月
2022年
1-6月
前年同期比
製商品売上高5,2304,528+15.5%
 国内 3,136 2,738 +14.5%
  オンコロジー領域 1,265 1,230 +2.8%
  スペシャリティ領域 1,871 1,509 +24.0%
 海外 2,094 1,790 +17.0%

【研究開発活動の進展】(2023年4月28日~2023年7月27日)

2023 Q2 R&D Progress

Core実績について

 当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

  • 報道関係者の皆様
  • メディアリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0881
  • mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
  • 投資家の皆様
  • インベスターリレーションズグループ
  • Tel:03-3273-0554
  • mailto: ir@chugai-pharm.co.jp
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