中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。
2021年07月26日
2021年12月期第2四半期連結決算
- 売上収益3,902億円(+6.0%)、Core営業利益1,658億円(+15.4%)。いずれも第2四半期として過去最高
- ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入の伸長を主因として、売上・利益ともに増加
- COVID-19に対してアクテムラが米国FDAの緊急使用許可、ロナプリーブが国内特例承認を取得
- 新製品の発売・承認、自社品SOF10の開発開始など、開発パイプラインが早期・後期とも順調に進捗
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、本日、2021年12月期第2四半期連結決算について発表しました。
代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「2021年第2四半期は、好業績と研究開発活動の順調な進捗により、充実した四半期となりました。第1四半期は減収減益のスタートでしたが、4-6月は国内外の製商品売上やヘムライブラ®のロイヤルティ収入等の増加により売上・利益とも大きく伸長し、第2四半期累計として増収増益へ転じました。新製品では、自社品エンスプリング®が欧州で薬事承認を取得し、日・米・欧の三極での展開を開始したほか、国内でポライビー®の発売、エブリスディ®の承認取得を果たし、今後の成長を牽引します。COVID-19の治療薬開発も進展し、アクテムラ®が米国FDAの緊急使用許可、ロナプリーブ®が国内特例承認を取得しました。このほか、開発パイプラインにおいて早期・後期とも多くの進展をご報告でき、喜ばしく思っています。当社のミッションである世界の医療と人々の健康への貢献を目指し、引き続きイノベーションの創出に集中してまいります」と語っています。
<2021年12月期第2四半期業績概要>
2021年12月期第2四半期累計の業績(Coreベース)は、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入が約4割増と大きく伸長したことを主因として、前年同期比で売上収益6%増、営業利益約15%増となりました。
売上収益は、第1四半期時点で前年同期比1割減であった製商品売上高がほぼ前年同期並みとなり、あわせて、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入が大きく増加し、全体として増収に転じました。製商品売上高は、国内外ともほぼ前年同期並みの水準でした。国内では、テセントリク®およびカドサイラ®が引き続き伸長したオンコロジー領域が、1割弱の増収でした。一方、プライマリー領域は、新製品エンスプリングの貢献があったものの、薬価改定と後発品の影響を大きく受けて二桁の減収となり、両領域をあわせた国内全体としては前年並みでした。海外では、アクテムラの減収を、前年同期比約2倍の増加となったヘムライブラ等の伸長が相殺しました。ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、主にヘムライブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の増加等により、約4割増加しました。
製商品原価率は、ヘムライブラをはじめとする自社品の売上構成比の増加等により、前年同期比2.8%ポイント改善の40.1%でした。経費は、開発テーマの進展に伴う研究開発費の二桁増に加え、前年に新型コロナウイルスの感染拡大に伴う活動減の影響を受けた販売費、一般管理費がともに増加し、経費全体として1割増となりました。以上より、営業利益は約15%増加しました。
研究開発活動も順調に進展しています。次の成長ドライバー群では、自社創製のリサイクリング抗体エンスプリングについて、日米に続き、視神経脊髄炎スペクトラム障害に対して欧州で6月に承認を取得しました。SMN2スプライシング修飾剤エブリスディは、脊髄性筋萎縮症に対する初の経口薬として国内の製造販売承認を6月に取得しました。眼科領域初のバイスペシフィック抗体ファリシマブは、糖尿病黄斑浮腫および中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性の2つの適応症に対して、テセントリクは非小細胞肺がんの術後補助療法としての適応拡大について、それぞれ承認申請を行いました。このほか、新たな適応症に対する複数の第III相グローバル臨床試験を開始し、自社品SOF10のほか複数の国内第I相臨床試験を開始するなど、早期開発、後期開発がいずれも順調に進捗しています。
COVID-19に対する治療薬の開発では、自社創製の抗IL-6レセプター抗体アクテムラについて、米国FDAより成人および小児の入院患者に対する緊急使用許可を6月に取得しました。国内では年内の承認申請を目指しています。また、ロシュより導入した抗体カクテル療法ロナプリーブについて、6月に国内で特例承認の申請を行い、7月に取得しました。同じくロシュより導入した経口の抗ウイルス剤AT-527については、外来における軽症および中等症COVID-19治療薬として第III相グローバル臨床試験に国内から参加し、開発を進めています。昨年5月に発表したA*STARとの協働によるCOVID-19に対する抗体プロジェクトは、リード抗体候補に対する前臨床評価の完了をもって、共同研究を終了しました。
【2021年12月期第2四半期実績】
(億円) | 2021年 第2四半期 | 2020年 第2四半期 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
連結損益(Core実績) | |||
売上収益 | 3,902 | 3,681 | +6.0% |
製商品売上高 | 3,041 | 3,057 | △0.5% |
ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入 | 861 | 625 | +37.8% |
営業利益 | 1,658 | 1,437 | +15.4% |
四半期利益 |
1,217 |
1,045 | +16.5% |
連結損益(IFRS実績) | |||
売上収益 | 3,902 | 3,681 | +6.0% |
営業利益 | 1,607 | 1,406 | +14.3% |
四半期利益 | 1,181 | 1,023 | +15.4% |
<製商品売上高の内訳>
(億円) | 2021年 第2四半期 | 2020年 第2四半期 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
製商品売上高 | 3,041 | 3,057 | △0.5% |
国内 | 2,034 | 2,046 | △0.6% |
オンコロジー領域 | 1,241 | 1,134 | +9.4% |
プライマリー領域 | 793 | 912 | △13.0% |
海外 | 1,007 | 1,010 | △0.3% |
【研究開発活動の進展】(2021年4月23日~2021年7月26日)
Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。
以上
本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部
- 報道関係者の皆様
- メディアリレーションズグループ
- Tel:03-3273-0881
- mailto: pr@chugai-pharm.co.jp
- 投資家の皆様
- インベスターリレーションズグループ
- Tel:03-3273-0554
- mailto: ir@chugai-pharm.co.jp