中外製薬のニュースリリースは、当社関連の最新情報をステークホルダーの皆様にお伝えするために実施しています。医療用医薬品や開発品の情報を含む場合がありますが、報道関係者や株主・投資家の皆さまへの情報提供を目的としたものであり、これらはプロモーションや広告、医学的なアドバイス等を目的とするものではありません。
2021年04月22日
2021年12月期第1四半期連結決算
- 売上収益1,688億円(-5.9%)、Core営業利益654億円(-11.7%)
- 通期の増収増益予想を維持
- 抗CD79b抗体薬物複合体(ADC)ポライビーおよび血液検体によるがん遺伝子パネル検査FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイルの承認を取得
- 新型コロナウイルス感染症を対象に抗体カクテル療法の国内第I相臨床試験を開始
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、本日、2021年12月期第1四半期連結決算について発表しました。
代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「2021年第1四半期は、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入が伸長したものの、国内外の製商品売上高の減少により、売上・利益ともに減少のスタートとなりました。主力品のテセントリク®やカドサイラ®は期初の想定を大きく上回って進捗しており、ヘムライブラ®をはじめとする自社品の海外成長による輸出とロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の増加も見込むことから、通期の増収増益予想に変更はありません。研究開発面では、新規抗がん剤ポライビー®とFoundationOne® Liquid CDx がんゲノムプロファイルの薬事承認を取得したほか、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を対象としたcasirivimabとimdevimabの抗体カクテル療法について、国内第I相臨床試験を開始しました。イノベーションをいち早く患者さんにお届けすべく、引き続き邁進してまいります」と語っています。
<2021年12月期第1四半期業績概要>
2021年12月期第1四半期の業績(Coreベース)は、売上収益が前年同期比約6%減、営業利益が約12%減の減収減益となりました。
売上収益は、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入が増加したものの、国内外の製商品売上高が減少し、全体として減少しました。国内製商品売上高は、テセントリク®、カドサイラ®が二桁増となったオンコロジー領域が順調に成長した一方、2020年4月の薬価改定や後発品の影響を大きく受けたプライマリー領域が2割減となり、全体として約7%減少しました。海外製商品売上高は、アクテムラ®等のロシュ向け輸出が減少し、全体として2割弱の減少となりました。一方、ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、一時金収入によるその他の営業収入が減少したものの、主にヘムライブラのロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の増加により、二桁増となりました。
製商品原価率は、前年同期と同水準でした。経費については、販売費および一般管理費等は前年並みとなったものの、開発テーマの進展に伴い研究開発費が約15%増加した影響で、全体として約9%増加しました。これらの結果、営業利益は二桁の減少となりました。
研究開発活動も順調に進捗しています。2021年3月、ポライビーについて再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対し承認を取得し、同じくFoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイルについて、国内初の血液検体を用いた固形がんに対する包括的ゲノムプロファイリングとして承認を取得しました。このほか、早期肺がんに対するテセントリクの第III相臨床試験が主要評価項目を達成し、2021年中の適応拡大申請に向けて順調に進捗しました。
新型コロナウイルス感染症に伴う肺炎(COVID-19肺炎)を対象として開発を進めるアクテムラについて、レムデシビル併用の第III相REMDACTA試験の主要評価項目未達を2021年3月に発表しました。引き続きJ-COVACTA、REMDACTA、COVACTA、EMPACTA試験、およびCOVID-19肺炎に対するアクテムラの他の試験成績をあわせて、総合的なリスクベネフィット評価を進めています。また、ロシュより導入したCOVID-19に対するcasirivimabおよびimdevimabの抗体カクテル療法について、2021年3月に国内第I相臨床試験を開始しています。
【2021年12月期第1四半期実績】
(億円) | 2021年 第1四半期 | 2020年 第1四半期 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
連結損益(Core実績) | |||
売上収益 | 1,688 | 1,794 | △5.9% |
製商品売上高 | 1,303 | 1,445 | △9.8% |
ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入 | 386 | 349 | +10.6% |
営業利益 | 654 | 741 | △11.7% |
四半期利益 | 484 | 527 | △8.2% |
連結損益(IFRS実績) | |||
売上収益 | 1,688 | 1,794 | △5.9% |
営業利益 | 640 | 724 | △11.6% |
四半期利益 | 474 | 515 | △8.0% |
<製商品売上高の内訳>
(億円) | 2021年 第1四半期 | 2020年 第1四半期 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
製商品売上高 | 1,303 | 1,445 | △9.8% |
国内 | 949 | 1,019 | △6.9% |
オンコロジー領域 | 579 | 553 | +4.7% |
プライマリー領域 | 369 | 466 | △20.8% |
海外 | 354 | 426 | △16.9% |
【研究開発活動の進展】(2021年2月5日~2021年4月22日)
Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。
以上
本件に関するお問い合わせ先:
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