活動レポート

小学校4~6年生向け

マダイからタイの形をした骨を見つけよう

開催日時:2024年12月21日(土)13:30~15:00

2024年12月21日、日本魚類学会 金沢八景―東京湾アマモ場再生会議 工藤孝浩先生が講師を務める実験教室を開催しました。対象は小学校4年生~6年生の親子で、「タイのタイ」と呼ばれる魚の形をした骨の観察を通して、魚という資源を守る「栽培漁業」という取り組みについて学びました。

「タイのタイ」を取り出す

「タイのタイ」とは、胸びれの付け根にある肩甲骨(けんこうこつ)と烏口骨(うこうこつ)の2つの骨のことであり、肩甲骨(けんこうこつ)にある穴が魚の目に、烏口骨(うこうこつ)が魚の体に見えることから名づけられた面白い骨です。今回は動画や実演をバイオラボの大型モニターに映しながら2つの骨の取り出しに挑戦しました。2つの骨をつながったまま取り出すことがポイントで、参加者は講師やアシスタントのアドバイスを聞きながら熱心に取り組んでいました。

栽培漁業の話を聞く

今回の実験には「栽培漁業」で飼育された10cmほどのマダイの稚魚が用意されました。自然の海では、この大きさまで生き残れるのは1%程度と言われていますが、この成長過程を人の手で守ることで60%くらいまで上げることができるそうです。栽培漁業は、成長した稚魚を自然の海に放流し、大人にまで育った魚を獲ることから、「水産資源を守る漁業」と言われています。日本は世界でもトップクラスの栽培漁業の技術を持っていることや、一時期、魚の獲れる量が著しく減ってしまった海域でもその取り組みで回復に成功していることを学びました。

講座を終えて

今回の実験教室で扱った「タイのタイ」は、家で魚を食べるときでも注意深く観察すれば見つけることができるため、魚に対する興味を持ってもらう良い機会となりました。