活動レポート

中学生向け

植物から色を作り出そう

開催日時:2023年12月2日(土)13:30~16:30

2023年12月2日、一般社団法人サイエンスナビゲートの阪田弘子先生が講師を務める実験教室を開催しました。対象は中学生で、植物から取り出した色素を使って繊維を染める「草木染め」を体験しながら、そこで起こっている化学反応について学びました。

草木染め体験

坂田先生が準備した7種類(インドアカネ・クロモジ・サクラ・ビワ・ニンジン・ムラサキキャベツ・タマネギ)の植物から煮出した色素液(以下、染料)を使って綿布の染色を行いました。今回使用した綿布にはあらかじめタンパク質(豆乳)が染み込ませてあり、それを90℃くらいに温めた染料で綿布を染めました。さらに、軽く水ですすいだものを、アルミニウム・鉄・銅・チタンなどの金属イオンが溶け込んだ「媒染剤(ばいせんざい)」にさらして仕上げました。実験では、7つの染料と4つの媒染剤の組み合わせで染色を行い、染まる色の違いを観察しました。

実験でわかったこと

布を織る繊維には綿のような植物由来の素材と絹のような動物由来の素材があることを知りました。また、植物性の繊維はそのままだと染まりにくく、染料が結合しやすいタンパク質で下処理(これを「濃染処理(のうせんしょり)」という)する必要があることがわかりました。また、「媒染処理(ばいせんしょり)」については、染料の中の色素の分子と金属イオンが「錯体(さくたい)」とよばれる特殊な複合体になることで、繊維に色がしっかり付くだけでなく、色合いも変化することを学びました。

実験を終えての感想

  • ちょっとしたことで色が変わったので面白かったです。
  • 銅の色など、新しくたくさんのことを学べてよかった。
  • 身近なところからせんりょうが作れたので、自分でも作りたいと思った。

など、参加者からの声が寄せられました。