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2023年08月23日

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抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン®」既存治療で効果不十分なループス腎炎に対する承認取得について

全薬工業株式会社
中外製薬株式会社

 全薬工業株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:橋本 弘一、以下「全薬工業」)および中外製薬株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 CEO:奥田 修、以下「中外製薬」)は、両社で共同販売を行っている抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン®点滴静注100 mg、同500 mg」[一般名:リツキシマブ(遺伝子組換え)](以下、リツキサン)について、本日、「既存治療で効果不十分なループス腎炎」に対する適応追加の承認を、全薬工業が厚生労働省より取得したことをお知らせいたします。

 リツキサンは、造血幹細胞や形質細胞以外のB細胞上に発現するタンパク質であるCD20抗原に特異的に結合する抗CD20モノクローナル抗体で、標的となるB細胞をヒトの体内に備わった免疫系を用いて攻撃し、細胞を傷害します。
 一般社団法人 日本リウマチ学会(理事長:田中 良哉 先生)より要望がありました、「既存治療で効果不十分なループス腎炎」に対するリツキサンの効能又は効果の追加について、2023年2月15日に開催されました第54回 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議にて、公知申請に該当すると評価されました。その後、同年3月3日に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、本効能又は効果の追加に対し、公知申請を行って差し支えないと正式に決定されました。これを受け、全薬工業および中外製薬は3月31日に効能又は効果の追加について公知申請を行い、今回の承認取得に至りました。
 ループス腎炎は、全身性エリテマトーデス(SLE)に伴う腎臓病変です。主要な臓器病変の中でも高頻度で発現し、SLEの予後を左右する臓器合併症の1つです1)。SLEは国の指定難病であり、国内の患者数は約6~10万人と推定され、そのうちループス腎炎の発症頻度は45~86%と報告されています2)。ループス腎炎は、免疫調節機構の異常により、免疫応答の障害が持続して腎障害が引き起こされると考えられています3)。リツキサンは、ループス腎炎の病態の中心となる自己抗体産生や免疫複合体の形成に関与するB細胞を傷害することにより、腎症状を改善します。
 日本リウマチ学会、日本腎臓学会、日本小児リウマチ学会及び日本小児腎臓病学会により、国内47施設を対象に実施されたループス腎炎に対するリツキサンの国内使用実態調査4)では、リツキサンのループス腎炎に対する使用実態が確認され、当該調査結果を踏まえた「ループス腎炎に対するリツキシマブ(遺伝子組換え)使用に関するステートメント」5)が公表されています。

 全薬工業および中外製薬は、既存治療で効果不十分なループス腎炎に対する治療にリツキサンが貢献できるよう、より一層の協力体制で取り組んでまいります。

 上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

出典:

  1. Parikh SV, Almaani S, Brodsky S, et al. Update on Lupus Nephritis: Core Curriculum 2020. Am J Kidney Dis 2020; 76(2): 265-281.
  2. Yokoyama H, Okuyama H, Yamaya H. Clinicopathological insights into lupus glomerulonephritis in Japanese and Asians. Clin Exp Nephrol 2011; 15(3): 321-330.
  3. Hahn BH, McMahon MA, Wilkinson A, et al. American College of Rheumatology guidelines for screening, treatment, and management of lupus nephritis. Arthritis Care Res (Hoboken) 2012; 64(6): 797-808.
  4. Tanaka Y, et al. Rituximab in the Real-World Treatment of Lupus Nephritis: A Retrospective Cohort Study in Japan. Mod Rheumatol 2023; 33(1): 145-153.
  5. 日本リウマチ学会、日本腎臓学会、日本小児リウマチ学会、日本小児腎臓病学会.ループス腎炎に対するリツキシマブ(遺伝子組換え)使用に関するステートメント(2022年2月18日第1版)

本件に関するお問い合わせ先:

全薬ホールディングス株式会社
グループ総務部 広報課
Tel:03-3946-1123

中外製薬株式会社 広報IR部
メディアリレーションズグループ
Tel:03-3273-0881

インベスターリレーションズグループ
Tel:03-3273-0554

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