2021年05月06日

中外製薬、東京大学、理化学研究所の共同研究の成果である免疫疾患の機能ゲノムデータベースの構築と関連解析結果がCellに掲載

  • 中外製薬、東京大学、理化学研究所の共同研究成果を米国科学誌Cell電子版に掲載
  • 過去最大規模の機能ゲノムデータベース「ImmuNexUT」を構築、アジア人の遺伝子データに基づき、免疫疾患の発症と遺伝子多型の関連を解析

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、中外製薬(未来創薬研究所)、東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科、理化学研究所の共同研究である機能ゲノムデータベースの構築について、2021年4月29日(現地時間)に米国科学誌Cell電子版で発表したことをお知らせいたします。

"Dynamic landscape of immune cell-specific gene regulation in immune-mediated diseases"

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092867421004293

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「中外製薬のイノベーションは、独自のサイエンス力と技術力により生み出されています。最先端のサイエンス力の維持・向上には、アカデミアとの協働をはじめとするOpen Innovationが不可欠です。今回のCellへの掲載は、疾患バイオロジーの理解を目指すこうした取り組みが世界最高水準の科学的評価を得たことを示すものであり、大変誇らしく思います」と述べるとともに、「Open Innovationは、2月に発表した成長戦略『TOP I 2030』のKey Driverの一つです。病態理解の深耕を独創的な創薬アイデアにつなげるべく、外部ネットワークとの協働を引き続き拡大し、革新的新薬の創出を目指していきます」と語っています。

 本研究は、免疫疾患の症例数および症例の多様性、免疫細胞の種類において過去の報告を大きく上回る規模の機能ゲノムデータベース「ImmuNexUT」(Immune cell gene expression atlas from the University of Tokyo)を構築し、さまざまな免疫疾患の発症に関わる細胞種毎の遺伝子多型と遺伝子発現量の関係を明らかにしたものです。代表的な10の免疫疾患の患者および健常人の末梢血416例から、28種類の免疫細胞9,852サンプルを取得し、これらを用いて遺伝子発現を定量化したうえで、遺伝子発現と遺伝子多型の関連解析が行われました。本データベースは、アジア人のゲノム機能を示す貴重なデータとして、免疫が関わるさまざまな病態のゲノム研究に応用され、病態の解明や医薬品の治療標的分子およびバイオマーカーの同定に繋がることが期待されます。

 中外製薬は、免疫学と機能ゲノミクスの統合理解による自己免疫疾患の病態解明と治療法の開発を目的として、本共同研究に参画しました。研究の推進にあたっては、研究子会社の株式会社未来創薬研究所(20213月事業終了)が強みとする臨床サンプルを用いた免疫研究基盤を活用してデータ取得を担当し、ImmuNexUTの構築に大きく貢献しています。

 中外製薬は、ヘルスケア産業のトップイノベーターを目指し、アカデミアとの協働を含むオープンイノベーションを推進し、革新的医薬品を通じた患者さんと世界の医療への貢献を目指します。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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