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2020年10月02日
FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル、ラロトレクチニブのTRK融合を有する癌に対するコンパニオン診断機能追加に関する一部変更承認申請について
- ラロトレクチニブのTRK融合を有する癌に対するコンパニオン診断機能追加の申請
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)は、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」について、トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)阻害薬であるラロトレクチニブ硫酸塩(以下、ラロトレクチニブ)のTRK融合を有する癌に対するコンパニオン診断機能追加に関する一部変更承認申請を、7月30日に厚生労働省に行いましたのでお知らせいたします。
代表取締役社長 COOの奥田 修は「神経栄養因子チロシンキナーゼ受容体(NTRK)融合遺伝子は年齢やがん種によらず発現が認められるがん種横断的な遺伝子変異で、非常に稀な遺伝子変異の一つです。包括的がんゲノムプロファイリングは、この稀な融合遺伝子を検出するのに有用なツールとなります」と述べるとともに、「本申請によりFoundationOne CDx がんゲノムプロファイルがラロトレクチニブの適応判定補助に利用可能となることで、より幅広い患者さんの治療選択に役立つ情報を提供できるよう、個別化医療の高度化を推進してまいります」と語っています。
FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルは324の遺伝子における置換、挿入、欠失、コピー数異常および融合遺伝子を含む再編成といった変異を調べます。今回の申請は、本プログラムにより固形がんにおけるTRK融合タンパク質を産生するNTRK融合遺伝子を検出することで、TRK融合を有するがんに対するラロトレクチニブの使用について、適応判定の補助を可能にすることを目的として行いました。ラロトレクチニブの有効性・安全性は、バイエル社が実施した成人患者を対象とした第I相試験、成人および青年期患者を対象とした第II相NAVIGATE試験および小児患者を対象とした第I/II相SCOUT試験において検討されました。ラロトレクチニブは、本年5月22日にバイエル薬品株式会社が、TRK融合を有する癌の治療薬として、厚生労働省に対し承認申請を実施しています。
オンコロジー領域のリーディング企業である中外製薬は、包括的ゲノムプロファイリングの普及を通じ、がん領域におけるより高度な個別化医療を実現し、患者さんおよび医療関係者に貢献できるよう取り組んでまいります。
FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルについて
FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルは、米国のファウンデーション・メディシン社により開発された、次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システムです。患者さんの固形がん組織から得られたDNAを用いて、324の遺伝子における置換、挿入、欠失、コピー数異常および再編成などの変異等の検出および解析、ならびにバイオマーカーとして、マイクロサテライト不安定性(Microsatellite Instability: MSI)の判定や腫瘍の遺伝子変異量(Tumor Mutational Burden: TMB)の算出を行います。また、国内既承認の複数の分子標的薬のコンパニオン診断として、適応判定の補助に用いることが可能です。
ラロトレクチニブについて
ラロトレクチニブは、神経栄養因子チロシンキナーゼ受容体(NTRK)遺伝子融合を有する癌に特化した治療薬として開発された経口トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)阻害薬です。「NTRK融合遺伝子陽性の局所進行又は遠隔転移を有する固形癌」を予定される効能又は効果として、厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けています。
上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。
以上
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