2018年09月26日

ロシュ社が開発中のentrectinibはROS1陽性の肺がん患者さんに対し2年以上にわたる持続的な効果を示した

News Summary

本資料は、中外製薬と戦略的アライアンスを締結しているF. ホフマン・ラ・ロシュ社が9月24日(バーゼル発)に発表したプレスリリースの一部を和訳・編集し、参考資料として配布するものです。正式言語が英語のため、表現や内容は英文が優先されることをご留意ください。
原文は、https://www.roche.com/media/store/releases/med-cor-2018-09-24c.htmをご覧ください。

・Entrectinibは、中枢神経系への転移を持つ患者群を含むROS1陽性非小細胞肺がん患者さんの腫瘍を縮小させました

・臨床試験の成績は、米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品庁(EMA)を含む世界各国の保健当局に提出されます

 ロシュ社は24日、臨床開発中のentrectinibの主要な第II相臨床試験(STARTRK-2)、第I相臨床試験(STARTRK-1)、および第I相臨床試験(ALKA)の統合解析の結果、ROS1融合遺伝子陽性の局所進行または転移性非小細胞肺がん患者さんの77.4%(奏効率、主要評価項目)で腫瘍の縮小が認められたことを発表しました。さらに、このentrectinibの効果は2年以上にわたり持続していました(奏効期間中央値:24.6カ月、主要評価項目)。特筆すべき点は、entrectinibは、中枢神経系(CNS)に転移している腫瘍を患者さんの半数以上で縮小させたことが挙げられます(頭蓋内奏効率:55.0%、11/20例、副次的評価項目)。Entrectinibの安全性プロファイルは、これまでの解析で確認されたものと同様であり、新たな安全性に関するシグナルは認められませんでした。これらの臨床試験の統合解析により得られたデータを、ロシュ社は世界各国の保健当局に提出する予定です。本結果は、世界肺癌学会において2018年9月24日に発表されました。

Entrectinibについて
 Entrectinib(RXDX-101)は、ROS1融合遺伝子陽性の局所進行または転移性非小細胞肺がん、またはNTRK1/2/3融合遺伝子陽性の局所進行または転移性固形がんを対象とした臨床開発中の薬剤です。Entrectinibは、ROS1(c-ros遺伝子1)およびTRK(神経栄養因子受容体)ファミリーを強力かつ選択的に阻害する経口投与可能なチロシンキナーゼ阻害剤であり、脳転移巣への作用も期待されています。Entrectinibは、ROS1およびTRKキナーゼ活性を阻害することにより、ROS1またはNTRK融合遺伝子を有するがん細胞を死滅させます。Entrectinibは、非小細胞肺がん、膵臓がん、肉腫、甲状腺がん、唾液腺がん、消化管間質腫瘍、および原発不明がんを含む広範囲の固形がんを対象に臨床試験が行われています。

 Entrectinibは、NTRK融合遺伝子陽性の局所進行または遠隔転移を有する成人および小児固形がんに対し、FDAより画期的治療薬(Breakthrough Therapy)、EMAよりPRIME(PRIority MEdicines)、および国内でも先駆け審査指定制度の対象品目に指定されています。

 国内からも、第II相国際共同試験(STARTRK-2)に参加しています。

上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。

以上

本件に関するお問い合わせ先:
中外製薬株式会社 広報IR部

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