2021年10月27日

リウマチ医療に関する産官学連携の国際展開推進事業

2020年の活動

患者さん中心の持続可能な医療 グローバルヘルス 社会貢献 医療

「インドネシア共和国におけるリウマチ医療に関する医療技術等国際展開推進事業」* は、慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科が推進し、国立国際医療研究センターによって採択されたプロジェクトです。当社は本プロジェクトを支援し、産官学連携の一役を担うことで、インドネシアにおける持続可能なリウマチ医療の実現と質の向上に貢献することを目指しています。
2019年度のレポートはこちらをごらんください

2020年度はCOVID-19の影響により、当社はWebを活用した下記の支援を実施いたしました。

1. リモート工場見学の開催(宇都宮工場)
インドネシアの医療関係者にバイオ製剤の製造過程及び安全性への対策を見ていただくために、リモート工場見学を実施しました。2018、2019年と実地の工場見学ツアーを開催しましたが、今回は現地開催が困難な状況であったため、ZOOMを使用した初めてのリモート開催となりました。画面越しに伝わる工場内部の臨場感と担当者による詳細な解説は、参加いただいた60名を超えるインドネシアの医療関係者から好評をいただきました。

当社社員がバイオ製剤の製造過程及び安全性への対策を説明する様子

リモート工場見学の様子

2. リモート講演会の開催
「医師-患者間におけるコミュニケーションの向上」をテーマに、リモート講演会を開催しました。患者さんのモチベーションを引き出し、治療達成をサポートする「動機付け面談」のスキルについて、精神科医の原井宏明先生に講義をしていただきました。診療の中で、具体的に患者さんとどのように接していくのがよいのかを考える機会となり、インドネシアの医療関係者に実践的なスキルを学んでいただきました。

当事業は2021年度も継続しています。
“持続可能な開発に向けた行動”をこれからも展開し、アジア地域におけるリウマチ医療の質の向上を目指し、産官学の一役を担えるよう、当社として引き続き支援できることを推進していきます。

 

慶應義塾大学 鈴木勝也先生(リウマチ・膠原病内科)によるコメント
「これまでの活動を通じて、インドネシアリウマチ協会(IRA)が主体的に2種のガイドライン(関節リウマチ、脊椎関節炎)の作成をしたり、診療の最前線に立つ医師向けにきめ細やかな教育講演を実施するなど、目標であった現地の自律的な仕組みの構築に向けて、強い手応えを感じています。コロナ禍でしたが、以前より現地での活動を実施していたことが幸いし、オンラインでの活動もスムーズでした。特に、オンライン工場見学は、初の試みの中、多くの医療関係者に参加いただくことができ大変好評でありました。患者さんとのコミュニケーションスキルの向上も、まだ理想像と現実にギャップはあるものの、今後必要となる重要なテーマであると思っています。
2021年度は対象地域を16カ所に拡大し、患者さん向けの講演会や作成したガイドラインに基づく標準治療の普及に向けた取り組みなど、患者さん自身が変わったと言っていただけるような貢献が少しでもできればと考えています。多くの関係の皆様に深謝申し上げます。」

 

*厚生労働省が国立国際医療研究センターを窓口として「医療分野における国際貢献」を目的に、医療機関や企業などの国際展開を支援する事業です。「インドネシア共和国におけるリウマチ医療に関する医療技術等国際展開推進事業」 として慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科が思案し、2018年に初めて応募して採択されました。

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