企業価値向上に向けた重点課題から探す

中外製薬は、患者さんに新しい価値を届け、企業価値を向上させるため、多様な企業活動に邁進してきました。一方で、外部環境が激変し、製薬業界や中外製薬の果たすべき役割も変化する中、中外製薬がイノベーションを創出し、今後のさらなる企業価値向上に向けて取り組むべき重点課題は、大きく6つに分けられます。

継続的なイノベーションの創出により「アンメットメディカルニーズに応える新薬を生み出す」ことであり、その画期的な医薬品を「一日でも早く患者さんに届ける」こと、同時に、製品提供にとどまらず「よりよい治療のためのソリューションを提供する」ことが大切です。こうした価値を発揮し続けるためには、「イノベーションを生み出す人財を育む」ことと、「バリューチェーン全体の環境・安全衛生をマネジメントする」ことが不可欠で、「企業理念を実現するコーポレート・ガバナンス」を継続的に強化することを通じて、中長期的な価値創造を果たしていきます。

Mission

革新的な医薬品とサービスの提供を通じて
新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献します。

アンメットメディカルニーズに
応える新薬を生み出す

研究

病気で苦しむ人は世界にまだまだ存在します。中外製薬では、自社の創薬技術やロシュとのアライアンス体制などを生かし、アンメットメディカルニーズを満たす医薬品を生み出し続けることこそ、世界の患者さんへの貢献につながる道筋だと考え、イノベーションを通じた革新的な新薬の創出に力を注いでいます。

研究開発費/自社創製品数/新薬創出等加算品目の売上構成比率

中外製薬の研究開発費は889億円(2017年)。対売上収益比率は16.6%と、他の製薬会社より相対的に低くなっていますが、これはロシュとの戦略的アライアンスを背景に、効率的な費用投下が可能なためです。

この特性を活かして、独自の研究技術の進化を続けており、パイプラインに占める自社創製品数は13品目と充実しています。発売後の製品を見ても、その内容はアンメットメディカルニーズに応えるものとなっており、ロシュ導入品も含め、新薬創出等加算品目の売上構成比率は74%と非常に高くなっています。

* 特例拡大再算定の対象となった「アバスチン」については、2017年時点で新薬創出等加算の対象品の要件を満たしたと推定し、新薬創出等加算品目としてカウント

強み

  • バイオをはじめとする独自の創薬技術(差別化を可能にする技術ドリブンの創薬)
  • ロシュ・グループとの戦略的アライアンス体制(大規模な化合物ライブラリーをはじめとするインフラ共有)

課題

  • 世界的な新薬創出の難易度上昇と費用高騰
  • 破壊的技術の進展による創薬パラダイム変化の可能性
  • 行政によるイノベーションの価値評価基準が未整備
  • 国内外における優秀な研究者獲得インフラが未整備

一日でも早く患者さんに届ける

開発生産

病気に苦しむ患者さんに貢献するためには、開発品を一日でも早く製品化し、その医薬品を安定的に供給していかなければなりません。激化するグローバル開発競争の中、中外製薬では、開発から商業生産までの一貫した生産体制を構築し、製品価値最大化と開発期間の短縮、安定供給体制の充実・強化を図っています。

パイプラインプロジェクト数/新製品発売・適応拡大数/抗体医薬品国内売上シェア

中外製薬のパイプラインプロジェクト数は革新的な自社創製品と豊富なロシュ導入品により、41件と国内でも屈指の数となっています。そして、ロシュとの協働や部門横断的なライフサイクルマネジメント体制、高速上市と複数同時開発を実現する生産機能などのもと、充実した開発品を継続的に上市・適応拡大しています(2015年から2017年までの3年間で7品目上市・適応拡大)。

こうした結果、患者さんに適時・適切に革新的な製品を届けることが可能となり、がんや抗体医薬品においてはトップシェアを堅持しています。

* Copyright © 2018 IQVIA. 出典:IMS医薬品市場統計2017年12月MATをもとに作成 無断転載禁止 市場の範囲は中外製薬定義による

強み

  • 国内屈指のパイプライン
  • アンメットメディカルニーズを充足する製品力
  • ロシュ・グループとの戦略的アライアンス体制(ロシュのネットワークを活用したグローバル開発)

課題

  • 各国での医療費抑制策の進展
  • 世界的な開発・生産基準の厳格化
  • グローバル開発競争の激化

よりよい治療のための
ソリューションを提供する

マーケティング
メディカルアフェアーズ
医薬安全性

アンメットメディカルニーズに対応していくには、医薬品の提供だけでなく、地域特性や患者さんのニーズに応じた治療選択肢や副作用マネジメントの提案、医薬品の適正使用に資する安全性情報の収集・評価・提供などの取り組みを推進しています。中外製薬では、罹患から受診、検査・診断、処方、治療継続に至るまで疾患領域全体にかかわるソリューション提供に注力しています。

市販後の安全性情報件数/顧客からの問い合わせ件数/医療従事者からの満足度評価(100床以上)

中外製薬は、医療従事者にソリューションを提供していくことこそ、患者さんや治療に貢献できるものと考えています。地域特性や患者さんのニーズに応じた治療選択肢や副作用マネジメントの提案、各種情報提供と、それを支える世界各国からの膨大な安全性情報の収集・評価など、医薬品の適正使用に資する取り組みを推進し、年間約6万件の医療従事者をはじめとした顧客からの問い合わせに対して、最新の科学に基づいた適正な情報を提供しています。

こうした取り組みの結果、医療従事者からの満足度評価は3位と高水準を維持しています。

*1 メディカルインフォメーション部への問い合わせ件数(電話、メール、FAXを含む)

*2 当社定義による医師のみを対象とした企業総合評価に関する調査結果に基づく

強み

  • アンメットメディカルニーズを充足する製品力
  • 安全性マネジメントの徹底
  • 医療提供活動への支援
  • パイオニアとしての個別化医療の知見

課題

  • 国内での大幅な薬剤費抑制政策(薬価制度の見直し)
  • 安全性、品質保証、マーケティングにおける規制強化
  • 医療従事者からの情報ニーズの専門化・高度化

バリューチェーン全体の
環境・安全衛生をマネジメントする

環境保全と安全衛生

生命関連企業として科学的・専門的な活動が多い中外製薬にとって、バリューチェーン全体における環境保全や安全衛生の役割は多く、事業活動を支える重要な取り組みととらえています。さらに、社会の要請が多様化・高度化している中、環境保全と安全衛生のつながりは密接になってきているため、これらを統合的にマネジメントした取り組みを積極的に行っています。

従業員1人当たりエネルギー消費量/産業廃棄物再資源化率/健康経営優良法人2018(ホワイト500)の認証取得*1

世界の医療と人々の健康への貢献というミッションを実現するため、また、社内外に対して影響の大きい環境保全や安全衛生のマネジメントが事業活動の支えとなることから、環境、安全衛生につながる多岐にわたる取り組みを全社的に推進しています。

環境面では、エネルギーの効率的な使用と水の適切な使用・排出のため、各拠点横断でマネジメントを強化しています。安全衛生面では、従業員の心身の健康を重視し、特に近年、がん治療やメンタルヘルスの支援活動に力を注ぎ、制度・風土面の充実を図ってきたことから、その活動が社外からも評価されてきました。

* 健康経営優良法人2018(ホワイト500)は、経済産業省と日本健康会議が連携し、特に優良な健康経営を実践している大規模法人に与える認証。詳細は経済産業省のウェブサイトをご参照ください

強み

  • 環境・安全衛生の統合的な管理体制
  • 中期目標に基づく環境問題への継続的な取り組み
  • ロシュ・グループとの連携による課題解決策の共有

課題

  • サプライヤー管理体制の強化
  • 環境・安全衛生監査員の育成
  • 高度化する環境・安全衛生課題への組織的対応力の強化

イノベーションを
生み出す人財を育む

人財

中外製薬では、人財こそが企業の成長・発展を生み出すかけがえのない資産ととらえており、人財マネジメントは重要な経営テーマです。そのベースとなるのは、全従業員がミッションステートメント(=企業理念)を体現していくことであり、経営の基本目標である「トップ製薬企業像」の実現に向けてイノベーションを生み出す人財を育むことだと考えています。

従業員数(連結)/在宅勤務制度利用率*1(単体)/女性管理職比率*2(単体)

中外製薬には、約7,000人の従業員がいます。この従業員たちが、目指す姿であるミッションを共有し、体現していくことで大きな力を発揮すると考えています。

人財マネジメントとしては、経営戦略にのっとり、イノベーションを生み出していく人財の創出に注力。特に、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の取り組みとして、女性管理職比率や在宅勤務制度利用率の向上などを目指しています。これらの比率が年々高まっていることからもインクルーシブな組織風土の醸成に向けて着実に進化を遂げているととらえています。

*1 制度利用対象者に占める利用者の割合

*2 管理職に占める比率

強み

  • 行動指針にのっとった行動を重視する組織風土
  • 人財力向上に向けて確立したPDCAサイクル
  • 生産性向上とワークライフシナジー、D&Iを一体化させた仕組みの浸透
  • ロシュ・グループとの人財交流インフラ

課題

  • 新卒採用などにおける認知度の向上
  • グローバルにおける採用力の強化
  • 環境変化に柔軟に対応できる組織力の向上
  • 多様な人財が最大限能力を発揮できる環境の進化

企業理念を実現する
コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンス

中外製薬のビジネスモデルは非常にユニークです。世界有数の製薬企業であるロシュとの戦略的アライアンスのもと、ロシュ・グループの一員でありながら、独立した上場企業として経営の自主性・独立性を確保し、さまざまなステークホルダーの負託に適切かつ公平に応える経営を標榜しています。将来にわたる企業価値向上を実現していくため、コーポレート・ガバナンスのさらなる充実に向け、継続的に取り組んでいます。

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