中外製薬では自社開発の革新的な医薬品を継続的に提供するために、自社独自の強みとグローバルネットワークを最大限に活用し、低分子医薬、抗体医薬のバランスのよい新薬創出活動を展開しています。

低分子医薬品の創出力の向上
中外製薬は、ロシュ社との戦略的アライアンスの締結を機に、低分子医薬品の探索研究の遂行に関するネットワークを構築しました。これにより、ロシュ社が有する世界有数の化合物バンクや、化合物の構造、薬理、動態、毒性に関する研究情報へのアクセスが可能となり、中外製薬の新規医薬品創製の効率性は飛躍的に向上しました。
独自の「ゲノム抗体創薬」の確立と「次世代バイオ医薬」への挑戦
中外製薬はバイオ医薬開発で蓄積した組み換え蛋白質生産技術、抗体ヒト化技術、ヒト抗体ライブラリーの構築、抗体生産システムの確立などの知見とゲノム情報を活用し、ゲノム情報から抗体医薬品へ結びつける研究に注力することにより、ゲノム抗体創薬という概念を確立しました。 この中外独自の創薬技術と世界最先端のバイオテクノロジーを融合することにより、さらに抗体機能の増強、抗体分子の最適化など製品価値の高い抗体医薬の開発や、抗体医薬と低分子医薬の特徴を併せ持つ新分子形バイオ医薬開発にも挑戦しています。
用語解説
- 抗体医薬
- ヒトには体を守る防御システムが備わっています。細菌やウイルスなどのたんぱく質を異物(抗原)として認識し、異物を抗体たんぱく質が攻撃する仕組み(抗原抗体反応)です。ヒトが本来もつこの反応を医薬品に活かしたものが抗体医薬です。
- ロシュ社との戦略的アライアンス
- 2002年10月、中外製薬とロシュ社の100%子会社であった日本ロシュが統合し、存続会社である中外製薬は、ロシュ・グループの一員となりました。これにより、中外製薬は国内外に事業を展開できる基盤を得ました。
- 化合物
- 化学反応によって生成される2種類以上の元素からできている純物質のことをいいます。
- ゲノム抗体創薬
- 中外製薬では、1980年代から遺伝子を創薬ツールとして利用した医薬品開発を展開しており、抗体医薬開発の進め方に、通常の「ゲノム創薬」と区別して「ゲノム抗体創薬」という概念を取り入れています。これは、今まで培ってきた基盤技術の抗体工学や発生工学の技術、ドラッグデザイン技術、タンパク製剤製造技術などを抗体創薬に融合させた概念です。